忍者と諜報 |
小学館『SAPIO』が暴力団に関する特集を組んでおりましたが、昔から知られている情報がほとんどで差し当たり俎上に乗せるべきものはありませんでしたので、次の企画をひとつ提案しておきます。来月は『同和特集』などは如何でしょう。再来月は北朝鮮でも南朝鮮という国家そのものではなく、まさに日本在住の朝鮮民族系に対するご意見を、常連執筆陣に是非とも伺ってみたいのです。それも過去にヘイトスピーチ問題で特集していたようなメディアにあふれているような意見ではなく、なぜ大和民族と朝鮮民族はそりが合わないかといった、深層の部分に鋭く切り込む論を拝読してみたいものです。
高校時代に仲の良かった在日から「なぜ朝鮮人が嫌いなのか」と質問されたことがありました。「北朝鮮も韓国も日本を敵視しているからだ」と私は応じ「ただ、個人個人は関係ないと思っている」と言ったのですが、その人とはそれきり縁が切れてしまいました。どうやら私が述べた個人個人は関係ないという意味が民族意識の異様に強い彼らには全く理解されず、被差別感情を抱いたもののようでした。私は差別云々よりも多勢で少数を苛めることを何よりも日本男児の恥としてきましたので、過去には個人的に在日とも同和とも親密に付き合ってきました。しかし被害者意識を持たれると非常に厄介な人々であるし、何より彼らの過剰反応にはそのつどうんざりさせられたものです。それも場面で言い合うならまだしも、表面上では仲良くしておきながら陰でデマを広められたり悪口を云われていたことをのちに厭というほど知るにつけ、朝鮮人を嫌う感情は増すばかりでした。
はっきり言って私たちの世代に朝鮮人嫌いを公言する者は多くありません。われわれ世代の知る在日はほとんどがすでに金持ちでしたから、「チョウセンジン」とか「三国人」とか侮蔑的に云っていた古い世代から、朝鮮人を「あちらさん」などと称していた団塊世代までとは違い、少し下がってわが世代はちょうど時代の過渡期にあったのかも知れません。国力を増した南朝鮮の反日行動や北朝鮮の拉致問題が明るみになり、現在の40代から下の人々からなぜ優遇されてきた在日朝鮮人が台頭しているのかを憂い、国家と民族の先々の危険を痛感し、中から反朝鮮人運動を起こす勢力が現れてくるのは当然の帰結なのです。彼らはわれわれ世代と同様、朝鮮人を下と見なして差別しているのではなく、明らかな脅威と認識しているのです。これが団塊世代以上の日本人との心理の違いです。
昔『カムイ伝』という忍者漫画がありました。忍者が武士道とは真逆に陰でコソコソしているせいで私はあまり興味を持てなかったのですが、少し上の世代はこの漫画に熱狂した人たちが多いようです。カムイというのはアイヌ語の<神>です。作者の白土三平さんが主人公の出自を非人部落としているところを見れば、どうやら忍者の起源が日本列島の先住民と考えておられるようです。調べてみると被差別民すべてを非人という言葉に収斂したのだそうですが、しかし私にはどうしても先住民と忍者の本質的な気質が異なっているようにしか思えなかった。というのも古代、大和王権は相手が東北の蝦夷にしろ九州の熊襲にしろ、あまり綺麗な戦い方をしていません。先住民側はたいがい騙し討ちに遭っています。忍者の本質は間諜(スパイ)ですし暗殺ですから、騙し討ちにした側のメンタリティと通低しています。そして『日本書紀』などは騙し討ちにしたことを頭の良さと云わんばかりに誇ってさえいる。もちろん古代の戦闘ですから、倫理も道徳もないのは当然でしょう。でも『書記』を書かせたのが藤原氏であり、藤原氏が朝鮮渡来系という説もある。
そんなことを長いあいだ疑問に感じていたのですが、ある仏教関係の本を読んでいて思わぬところで膝を打ちました。古代、大和朝廷は対立している新羅系の渡来人のスパイ行為に悩まされていたと云うのです。そして防諜のため、同盟関係にあった言葉の解る百済系の住民を間諜に仕立て上げたのが忍者の起源なのであると。これも一説に過ぎないそうですが私のなかでは得心がいきました。在日朝鮮人も帰化系部落民もこのような諜報活動や謀略を好む性癖を抱えているのは事実だからです。もちろん個人差はあります。正々堂々とした男らしい朝鮮人も部落民も知っています。ですが私の周囲にいた朝鮮同和はひとり残らずスパイをする側に回りました。公けを想う心と倫理観の希薄な彼らはカネとチカラに目がありませんから。
江戸時代になって、権力側が被差別感情を利用して庶民に対する間諜行為(スパイ)を奨励した事実を考えれば、のちのちに諜報的性質が醸成されていったとも考えられますが、忍者自体は元々の先住民とは違うのではないでしょうか。忍者の系譜を名乗る家は現在でも多くありますが被差別部落ではありませんし。余談ですが、被差別部落が先住民の末裔であるとか、あるいは逆に朝鮮人であるとかネットでは様々な論考が立てられていますが、それほど単純なものではないと考えています。あくまで個人的にですが、私は初代弾左衛門の悪人説を挙げておきます。徳川家康に取り入り、エタではない多くの人たちを穢多頭の支配下に治めることで穢多や非人にしてしまったのではないかと。
いずれにしても忍者は藩のために働きましたが、国家にとって諜報活動は必要不可欠です。分散されている公安関係を収斂するなり何らかの手立てを模索し、早急に実行に移さなければ中国や南鮮のプロバカンダ攻撃によって世界、殊に同盟国アメリカの視線はわが国に対して冷たいものに変わってきています。ISILの台頭によって第三次世界大戦が現実性を帯びてきました。政府は、国家国民を思う人々だけで構成された諜報機関を、一刻も早く設立して戴きたいものです。
いかんせん生業のために未熟なパソコン操作を上達させる時間さえ取れません。ではまた来週。