中米移民の行進に思う |
アメリカ国境に向けてホンジュラスを出発した移民希望の集団に関して世界中で様々な意見が飛び交っています。当事国のアメリカでも当然のごとく賛否両論のようで、とくに難民申請を強硬に拒絶しているトランプ氏にはメディアと民主党から批判が渦巻いているとのこと。しかし道路いっぱいに拡がりながら7000人以上にまで膨れ上がって進んでいく集団を画面でながめていると、彼らの声が聞こえてくるような気さえするのです。
「どうかお願いです、わたしたちを助けてください。お願いです、ギャングの危険と貧困に満ちたあの国に、どうかわたしたちを連れ戻さないで、アメリカは受け入れてください」
そういう悲痛な訴えともとれる映像もあります。そう感じる心が当然なのか、それとも、
「俺たちはいま、お前らの国に向かっているからな。アメリカは自由の国さ。移民で出来たアメリカなのだから、誰がいつ国境を越えて勝手に暮らし始めようが自由なんだ」
……さて、あなたにはどちらの声が聴こえたでしょう。
今後5年間でわが国は34万人もの事実上の移民を受け入れるのだという。もしかしたら近隣国で本当の難民が発生したとき、無制限に受け入れるための布石を打っているのではと邪推したくもなります。いや、その前に技能実習生が今年になって7000人所在不明になっていると報道されました。原因は受け入れ側の搾取根性とかも関係しているにしても、入国した外国人が逃げてどこかで潜んでいるということは事実です。人材だか実習生だか知らないけれど、そもそも受け入れはまずその7000人を捕まえてから議論すべきではないでしょうか。
本音を言うと、来日した外国人材がこの国で嫌な目に遭うのが見えてくるようで忍びないのですね。敬虔な仏教徒で本質的に優しいタイ人たち、気が強いけど真っすぐなフィリピン人たちを始め、もちろん全員が同じ性格なわけじゃないけれど、タイプとしてはその手が多いと感じられる彼ら彼女らが最後に日本を嫌いになって帰国していくと思うと残念でならないのです。日本人だけでなく、お互いの幸せを願うのが本当の思いやりではないでしょうか。